2019.9.23

寄藤文平さん著書まとめ

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寄藤文平さん

ブックデザインを中心に活躍されているグラフィックデザイナーの方で、JTの広告「大人たばこ養成講座」や東京メトロのマナー広告「家でやろう。」シリーズなどが代表作です。

イラストをきっかけに著書を読むようになったのですが、寄藤さんのイラストや書籍はいい意味で“デザイン”という言葉の持つ、ちょっと小難しいイメージが無いような、親しみやすい雰囲気があると思っています。そこが私は好きで、特にユーモアのある挿絵を描きたいときなんかに参考にさせていただいています。今回はそんな寄藤さんの著書をいくつかご紹介したいと思います。

 

ラクガキマスター



寄藤さんの描くイラストの世界観がよくわかる一冊です。基本的なイラスト(ラクガキ)の描き方のテクニックについて書かれている本ですが、単なる絵の技術本ではなく、一本の線が作り出すストーリーや、動きの組み合わせでいろいろなシーンを表現する方法など、これを読めば楽しく絵が描けるようになります。

リアルに描くというよりも、例えば木に対して「これは木なんだ」とわかるように描くコツが学べる内容となっています。

 

デザインの仕事



寄藤さんがどんなデザイナーさんなのかを深く知れるのがこの一冊で、デザイナーの人もそうでない人も読んで面白い内容だと思います。デザインをしていて楽しいことや苦労すること、どんな風にアイデアを出して作品を作っていくのか、そもそもデザインがどのような役割を担っているのかなど、寄藤さんの経験を基に語られています。

 

私も4年半デザイナーとして仕事をしてきたのですが、刺さる言葉がたくさんありました。中でも、

 

「自分らしさとされているものに照準を合わせた瞬間に仕事がなくなるだろう」(中略)イラストの仕事というのは「〇〇さんらしいね」みたいにラベルを貼られる個性ほど、すぐに消費されて一過性で終わってしまうんです。

寄藤文平(著)『デザインの仕事』p49より引用
出版:講談社(2017/7/25 )

 

という部分は、イラストレーターとしてこれから活躍していきたい!と目標を立てたばかりだったので、かなり衝撃的でした。でもとても納得しましたし、むしろ今の段階でこのことに気が付けてよかったと思います。ひとつのことに特化した匠のような存在になるより、マルチにいろいろなことをこなせる人間になったほうが今の時代には従順していけるのかもしれない。ひとり一個性である必要はないのだと。

 

絵と言葉の一研究



過去の仕事やデザインへの考え方についてまとめられたもので、半分くらいが作品集のような内容です。わかりやすさとはどういうことか、伝わるとはどういうことか、寄藤さんなりの解釈が詰まっていて、複雑な物事を無理やり理解させようとすることは霧のかかった淡くぼんやりとした美しい海の写真をモノクロコピーで白黒はっきりさせてしまう乱暴さがある。という説明が私の中で特に印象的な表現でした。

 

 

デザイナーとして、これから生かしていける知識がたくさん学べる書籍だと思います。他にも多くの著書を出版されているのでぜひチェックしてみてください。





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