現役エンジニア・デザイナーの備忘録ブログ

2023.12.10 / 更新日: 2023.12.21
フリーランス

【フリーランス】仕事が辛くて辞めたい人へ。クリエイティブ系の会社を3回転職した私の体験談

私は今まで3回の転職経験があります。より良い環境を求めて転々としてみたのですが、どこへ行っても結局無い物ねだり。最終的にはフリーランスに落ち着きました。

各会社での転職理由や、転職して改善された事されなかった事、フリーランスになった経緯など、何の参考になるかわかりませんが、今の職場環境に悩んでいる方がいたら是非この記事を読んでみてください。「そんな理由で会社を辞めてもいいんだ」と退職の後押しになるかもしれません。

各会社での転職したタイミングと理由

転職して転生する女性

1社目:デザイン事務所×デザイナー

デザインナーがどんな仕事をするのか全然わかっていなかった新人時代。上司の言われるがままに仕事をこなし、理不尽なことや周りで起こる不正も受け入れるしかできないポジション。残業代なしで夜中12時とか平気でみんな仕事してた。今思うと一番ブラックな会社でした。

直属の上司が社内1の嫌われ者で、デザイナーとしても社会人としてもこの人から何かを学びたいという気持ちは全く湧きませんでした。1年半務めたけど、ここではデザイナーとしてのスキルはあまり身につかず。「社会人って、会社って、こんな感じなんだ…」と現実を見せられ、ある意味勉強になりました。

不倫とか横領とか変なトラブルに日々巻き込まれて仕事どころではないし、仲のいいメンバーが続々と退職していった流れで私も退職。

 

2社目:デザイン事務所×デザイナー

立ち上げたばかりの新しい事務所に社員第一号として入社。社長はデザイナーで、師匠と呼べる人のもとで修行を積んでいた経歴がある人。お陰でデザインスキルがメキメキとついて「デザインって楽しいんだ!」とようやく思えました。自分のデザインが世に出ていくのが純粋に嬉しかったです。しかし社長と私の二人だけだったこともあり、そこでのデザイナーとしての私の伸びしろは約2年で埋まってしまいました。ここではもう学べることは無いと判断し、退職を決意。独学でプログラミングの勉強をしていて、本格的にweb業界への道に進みたいと思っていたので、タイミング的にはちょうどよかった。

しかし「職種を変えたい」というのは建前で、辞めたいと思ったのには別の理由がありました。

社長は40代で、お仕事で関わる方も同じくらいか少し上の世代ばかり。言葉は悪いですが、古臭いやり方に退屈していました。今ではモラハラで問題になるような品のないふるまいも気になっていて、周りに集まる人達も同じような人ばかり。類は友を呼ぶとはこのことだなと実感。正直仕事の内容云々よりも、そこに一番嫌気がさしていたんですよね。

 

3社目:web制作会社×エンジニア

気を取り直してエンジニアとして未経験で入社。前職のデザイナーとしての経験も活かしつつ、エンジニアとしても業務をこなしていました。入社当時は10人くらい社員がいたのですが、私が辞めるときは4人にまで減少。しかも入社当初に一緒に働いていた人は社長以外は一人も残っていません。メンバーの入れ替わりが激しい会社でした。

クリエイティブ系の人がスキルアップのために転職するならともかく、営業や事務の人までいなくなっていたので、段々と私の業務内容も幅広に。

上司にも恵まれ、エンジニアとしてのスキルアップもできて良い環境だなと思っていたのですが、仕事量の多さについていけず精神的に病んでしまい、休職を経て退職しました。

 

どんな条件なら良い環境といえるのか

天秤にかけられる女性

1社目の会社は残業代こそ付かなかったけど、手取りの給与はめっちゃよかったんです。ふつう新人にこんなに出す?!っていうくらい。でも人間関係が最悪だし上司のことも嫌いだったので、「大事なのは給与じゃなくてデザイナーとしてのスキルアップだ!」と思い、社長がデザイナーの会社に転職。2社目は給与がものすごく低かったけど、デザインスキルはメキメキ上達。でもほどほどにデザイナーとしてのスキルが身についた頃、日々の業務がつまらなく感じてきました。さらに会社としても成長が見込めなかったので、見切りをつけて転職。会社単位で成長できる環境ってなんだろう?と考えて転職したのが3社目のweb制作会社。ITの世界は日々新しい情報で溢れているし、時代の流れについていくために会社全体の意識も高いだろうと思いました。しかしここでは自分に回ってくる仕事量の多さにキャパオーバー。精神病を患うほど疲弊してしまいました。

色んな会社で働き方を試してみたけど、結局自分にとって丁度いい環境に出会うのは難しいという結論に。3社目の制作会社では、主任というポジションに就いたこともあり、社内の体制を改善しようとチャレンジしたこともありました。でも組織や人を変えるのは容易ではありません。業務以外のことで頭を使ったり資料を作ったりして体力を浪費して、それでも次の対策を練ってPDCAを回して…。みたいなことを頑張っていましたが、結果が出ない状況に精神もやつれ、諦めの気持ちが優ってしまいました。

私が快適に働ける環境って一体どこにあるんだ…。と彷徨った挙句、フリーランスにたどり着いたというわけです。

 

3つの会社を経験して感じた会社選びのポイント

虫眼鏡で探す女性

私が会社に一番求めていたのは「スキルアップできる環境」でした。それは仕事の内容だけでなく、指導してもらう上司も含めたもの。会社はあくまでも自分を成長させるための場所だと思って、その考え方を軸に許容できることとできないことを取捨選択すると、ここでまだ頑張り続けるのか、思い切って転職するのかを判断できます。

3つの会社に勤めて感じたのは、条件が1つクリアできている程度では理想の環境は整わないということ。給料が良くても人間関係が最悪だったり、学べる事が多くても会社として成長が無くて業務がルーティーン化したり、上司に恵まれていても自分のキャパシティを超えた仕事量だったり。再就職をするときは自分にとってクリアしたい条件をしっかり把握して、次の会社を見極めることが大切です。

私が条件の中で最も優先的に着目するべきだと思うのは、「人間関係」です。高いモチベーションで入社しても、一緒に仕事をするメンバーと折り合いがつかないと、成長できるものもできません。学ぶ意欲も落ちるし、うまく協力し合えないから生産性も下がります。

上司の指導力も重要で、どんな人から何を学ぶかで経験値がかなり変わってきます。もちろん自分の学習能力や理解力も必要ですが、せっかくチームとして会社組織に参加するのであれば、チームメンバーと切磋琢磨し合える関係性を築きたいですよね。

また、業界での経験が長いからといってマネジメント力が備わっているとは限りません。人に何かを教えるというのは、自分で作業するのとはまた別のスキルが必要ですからね。指示どころかまともにコミュニケーションできない人もいます。そういう人からストレスを受け続けるのは、毎日のことだと思うと憂鬱です。

でも人間関係はその会社に入ってみないと何とも言えないので、判断が難しい要素ではあります。ただ、人間関係で無駄な労力を使って自分のやりたいことができなくなっているな、と感じたら一旦立ち止まって、本当に今のままでいいのかを考えるタイミングだと思います。

 

私にとって最高な職場環境

最高の環境を手に入れた女性

会社員時代は、手に職をつけるべく「スキルアップ」をとにかく重視していました。しかし体調を崩してからは「もう会社員として働いてはゆけない」と感じ、「生活」を一番に考えたワークスタイルにシフト。できる事ならバリバリ仕事をしてたくさん稼いで、仕事で充実感を味わえるような暮らしがしたかったですが、私には向いていないんだと実感。そして、私にとって働きやすい環境にするは以下の3点の条件が必要だと気付きました。

  • ・人間関係で疲れない
  • ・やりたい仕事ができる
  • ・心理的安全性がある

心理的安全性とは、自分の意見や気持ちを伝えられる安心感があり、たとえ対立したとしても人間関係が悪くなったり人間性を否定されたりしない状態のことです。主に組織に対して使われる言葉ですが、フリーランスの私で置き換えると、一緒に仕事をするクライアント様やチームのメンバーとの関係性になると思います。

人間関係に疲れない、と似ていますが、メンタル的な支えがあるという点で大事な別要素です。フリーランスは基本1人での活動です。困った時や気持ちが落ち込んだ時に、一緒にプロジェクトを進行しているメンバーが助けてくれたり、クライアントが理解のある優しい心の持ち主だったりすると本当に救われます。

会社員は仕事内容も一緒に仕事をするメンバーもほぼ選べません。苦手な作業も避けられないし、感覚の合わないクライアント相手でも頑張ってやりとりしないといけません。でもフリーランスなら自由に選べます。もちろん1人なりに大変なこともたくさんありますが、その分柔軟に働いていけるのが最大の利点。私にとって1番働きやすい環境です。

フリーランスを特別お勧めしているわけではありません。自分に合う環境はなかなか巡り会えないから、いっそフリーランスになってしまった方が手っ取り早いなぁというのが私の選択でした。

 

転職は当たり前の時代。自分のために良い選択を!

選択肢を選ぶ女性

転職する度に、転職して良かった!と思っていました。新しい環境に新鮮味を感じてモチベーションを立て直していただけかもしれませんが。もやもやした気持ちを一旦リセットして、自分のやりたかったことと改めて向き合うきっかけとして「環境を変える」というのは、良い手段です。

今思えば、最初にブラックな会社に勤めたのもいい経験でした。社会人として未熟でなんにもわからない時期だったから、周りで巻き起こっていた理不尽な出来事も気にする暇がなかったし。辛い思いはしないに越したことはないのですが、自分を守るために「嫌な場所から離れる」という選択肢を自分の中で作れたことは、その後の人生のためになったと思います。

転職した理由をつらつらと書きましたが、動機なんてなんであれ「このままじゃダメだ」と思えることが大事だと思っています。私は仕事に追われて精神疾患を患ってしまったので、同じように苦しむ人が助かればいいなと思ってこの記事を書きました。もちろんキャリアアップのために転職する人の背中もバンバン押したいです。

どんな人にも向き不向きがあって、たまたま入った環境が合わないこともあります。そんな時に、自分のことを責めず「もっと能力を活かせる場所へ移動すれば大丈夫」という考え方で、良い選択をしてほしいと思います。

皆さんが素敵な職場環境に巡り会えますように!

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