Illustratorでオブジェクトに均等な幅を保ちつつ縁取りを付ける

通常の拡大・縮小では、均等に幅を維持したまま変形することはできませんよね…。特に、オブジェクトの縁取りをきれいに保ちながらサイズを変えたい、というときには困ってしまいます。
そんなときに役立つのがパスのオフセットという機能です。この機能を使えば、オブジェクト(Illustratorで扱う図形やパス)の外側や内側に同じ幅の線を簡単に追加できます。
この記事では、パスのオフセットを使った縁取りのやり方を、写真付きでわかりやすく紹介します。
(Illustrator CC の作業環境でご紹介しています。)
1.Illustratorで均等な縁取りを作るには
Illustratorの通常の拡大・縮小では、縁の太さまで一緒に伸びてしまい、幅を均一に保つことができません。
この問題を解消するために使えるのがパスのオフセットや線幅の設定です。
2. パスのオフセットを使った縁取りの作り方
縁を付けたいオブジェクトを選択し、上部メニューから
オブジェクト>パス>パスのオフセット を選択します。
3.オフセット値の設定と調整方法
オフセットの入力欄で縁の大きさを調整できます。もちろん縮小も可能です。
・大きくしたい場合:プラスの数値を入力
・小さくしたい場合:数値の前に「-」マイナスを入力
例:+20px → 元のオブジェクトよりひと回り大きいパスが作成されます。
角の形状はデフォルトで「マイター」、角の比率は「4」に設定されています。
こちらはこの初期値のままでも大丈夫です。
パスのオフセットとは?
選択しているパスを基準に、新しいパスを作成する機能です。
オフセット値を設定することで、元のオブジェクトから外側または内側に一定距離のパスを追加できます。
・プラスの数値 → 外側へ拡張
・マイナスの数値 → 内側へ縮小
4.角の形状・角の比率の設定
角の形状は新しく作成するパスの角をどう仕上げるかを指定できます。
・マイター:元の角をそのまま残す
・ラウンド:角を丸くする
・ベベル:角を面取りする
角の比率は「マイター」時に有効です。
数値と角度によって見た目が変わるので、プレビューを確認しながら調整しましょう。
5. 色や線の太さなどの調整
OKを押すと設定が反映され、レイヤーが増えます。
ここから塗りの色を変えたり、線の太さを自由に変更したりしてデザインを仕上げていきましょう。
6. まとめ
- ・通常の拡大・縮小では縁の太さが崩れる
- ・均等な縁取りには パスのオフセット が便利
- ・オフセット値をプラスにすると外側、マイナスにすると内側へ作成可能
- ・角の形状や比率もプレビューを見ながら調整できる
パスのオフセットを使うと、見た目がぐっと整い、デザインの仕上がりが一気にきれいになります。
縁取りに悩んだときはぜひ試してみてください◎
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